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【先駆け審査】ホウ素中性子捕捉療法など7品目指定 厚労省が発表

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2017.3.1 

厚生労働省は、世界に先駆けて開発され、早期の治験段階で有効性が見込まれる医薬品などを指定する「先駆け審査指定制度」の対象品目として、人工気管など7品目を指定したと発表した。この制度で指定を受けると、申請から承認までの審査期間は6カ月ほどとなり、医療機器では通常の手続きよりも約半年間短くなる。指定を受けるには、治療薬の画期性や対象疾患の重篤性などの要件を満たす必要がある。今回指定された品目は以下の通り。【新井哉】

〔人工気管〕悪性腫瘍や狭窄性疾患で気管の一部を切除した場合、気管をつなぎ合わせることが必要となるケースもある。今回指定された人工気管はコラーゲンスポンジなどで構成されており、気管を取り除いた部分の再建に使われる。臨床研究(12例)で高い有効性を示唆する結果が報告されたことなどを理由に指定された。

〔ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)システム〕BNCTは、ホウ素薬剤を体内に注入した後、放射線の一種の中性子線を照射し、ホウ素を取り込んだがん細胞のみをピンポイントで破壊する。今回指定されたのは、BNCTで使用する中性子線を照射する装置。ホウ素薬剤と中性子の核反応を利用することで、正常な細胞をほとんど傷付けることなく、がん細胞を破壊できることなどを理由に指定された。

〔UT-Heart〕心臓内の収縮のタイミングのずれた患者に対しては、ペースメーカーなどで補正して低下した心臓のポンプ機能を回復させる「心臓再同期療法」が治療の選択肢の1つになっている。UT-Heartは、心臓再同期療法の効果予測の診断を補助する医療機器プログラム。重症の心不全に対し、心臓再同期療法の高い有効性が期待できることなどを理由に指定された。

〔がん関連遺伝子パネル検査システム〕臓器や組織などで塊をつくる固形がんは、生命に重大な影響を及ぼす疾患だが、がん関連の遺伝子を網羅的に測定する検査システムは、国内では承認されていなかった。今回指定された検査システムは、患者に対する最適な診療方針の決定を補助するのが特徴。遺伝子異常を一括して検査することで、組織採取による患者の負担を軽減できることなどを理由に指定された。

〔CLS2702C/D(口腔粘膜由来食道細胞シート)〕リンパ節転移のない早期の食道がんの治療方法の1つに、内視鏡を使って粘膜などの病変を切除する「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」がある。今回指定された細胞シートは、患者自身の口腔粘膜から採取した上皮細胞を培養したもので、ESDを行った後に欠損した部位が再び上皮で覆われるまでの日数を短縮することなどが目的。国内で臨床研究(19例)が行われ、高い有効性を示唆する結果が得られたと報告されたことなどを理由に指定された。

〔非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞〕ドパミンの量が低下し情報伝達経路がうまく働かないパーキンソン病患者に、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞を移植し、分泌・補充されるドパミンによって神経症状を改善させることが目的。従来は薬物療法や、病状進行後は手術で脳に電極を埋め込み電気刺激を与えるといった治療が行われていたが、これらの治療法とは異なった新しい治療法であることなどを理由に指定された。

〔ヒト(同種)成人骨髄由来多能性前駆細胞〕脳梗塞を起こすと、詰まった血管から先に血液が流れなくなり、脳細胞の壊死によって機能障害を伴う恐れがある。今回指定されたのは、ドナーの骨髄から採取して増殖させた幹細胞製品で、急性期(発症後18 36時間)の脳梗塞に伴う機能障害の改善を図るのが目的。海外での臨床試験(118例)で高い有効性を示唆する結果が得られているとの報告があることなどを理由に指定された。

【医療介護CBnews】

◆引用URL: https://www.cbnews.jp/news/entry/20170301141445


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