
日本銀行は16日、日本で初となるマイナス金利政策をスタートした。
銀行に個人や企業への貸し出しを促し、景気や物価の押し上げを狙う。16日の短期金融市場では、金融機関同士が借りた次の日に返す約束でお金を貸し借りする「無担保コール翌日物」の金利が一時、0%になった。預金金利や住宅ローン金利の低下で暮らしにも影響が広がる。 短期金融市場で0%で取引が成立したのは、お金を日銀に預けて「手数料」を取られるよりも、金利がつかなくても他行に貸した方がよいと考えた銀行があったためとみられる。今後こうした取引が広がれば、短期市場でも金利がマイナスになる可能性がある。
日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は16日の衆院予算委員会で「住宅ローンなど貸出金利はかなり下がっている。こうした効果は今後、実体経済や物価面に表れる」と強調した。
住宅ローンの金利低下でお金を借りて住宅を買う人は助かるが、預金金利がゼロに近づき、資産運用は難しくなる。
三井住友銀行は16日から普通預金の金利を年0・020%から0・001%に引き下げた。例えば100万円を預けた場合、年間の利息は10円にしかならない。
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