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世界通貨安競争を招く恐れ マイナス金利幅拡大?米連邦準備制度理事会(FRB)も「マイナス金利導入を検討している」

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円高・株安に歯止めが掛からない中、日銀が3月の金融政策決定会合で「マイナス金利政策を強化する」との見方が広がってきた。ただ、市場混乱の主因は海外経済の先行き不安に対するリスク回避。日銀が金利のマイナス幅を広げても円高・株安を抑制する効果は見通せず、世界で「通貨安競争」を招く恐れもある。

 「金融市場の動向をしっかり注視し、必要と判断すれば躊躇(ちゅうちょ)なく対応する」

 日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は12日、安倍晋三首相との緊急会談後、記者団にこう語った。円高・株安を阻止するための対応を協議したとみられるが、安倍首相から金融政策への要望は「特になかった」という。安倍首相と黒田総裁が意見交換したのは昨年9月25日以来、4カ月半ぶり。

 日銀は1月29日に「マイナス金利」の導入を決めた。金融市場は混乱したが、黒田総裁は12日の衆院財務金融委員会で「マイナス金利が影響したとは全く考えていない」と釈明。金融機関に悪影響が及ぶとの批判に対しても「利ざやの縮小は否めないが、経済が立ち直れば、収益は改善する」とあくまで政策の“正当性”を主張した。

 16日から民間銀行が日銀に預けるお金の一部に0・1%の手数料が課されるが、市場では「日銀は企業心理を悪化させる急ピッチの円高・株安を放置せず、早々にマイナス金利幅を広げる」との観測が急浮上している。

 バークレイズ証券は12日、追加緩和予想をこれまでの4月から3月に前倒しした。森田京平氏は「円高を食い止めるため、マイナス金利幅を欧州中央銀行(ECB)と同じ0・3%に引き下げる」と見込んだ。

 日本に先んじてマイナス金利政策を導入した欧州では、スウェーデンが17日からマイナス金利幅を1・1%から1・25%に拡大する。野村証券は「日銀もマイナス1%程度までは引き下げる可能性がある」と分析する。

 ただ、日銀がマイナス金利を強化すれば、ECBもユーロ高を嫌ってマイナス金利幅を広げる可能性が出てくる。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)も「マイナス金利導入を検討している」(イエレン議長)という。


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